お知らせ

草屋根の会10周年記念講演会を開催しました。

2020年11月15日日曜日、風も少なくお天気にも恵まれ、御影公会堂白鶴ホールの窓を全開にして、また、定員400名以上のところ半分以下の席数にして、草屋根の会10周年記念講演会を開催しました。

第1部で、代表前田から「草屋根について」草屋根の四季の写真と22年間で60件の木造傾斜屋根緑化を作らせていただいた例を草屋根の風景や家族の様子などと共にご紹介。大阪府立大学教授で、草屋根の会アドバイザーの山田宏之先生に、その断熱効果について、ご説明いただきました。また、草屋根の会の10年の活動の内容をたどりました。

第2部は、藤森照信先生から「卒業設計」「芝棟」「緑化」の3つのテーマでご講演いただきました。

まず、私たちのリクエストによるご自身の「卒業設計」に触れていただきました。ルドーへのあこがれと、広瀬川の汚染による都市と自然の関係がまずいことになっているという危惧から生まれた提案だということが興味深かったです。

「芝棟」では、縄文時代防火のために屋根を土で覆った竪穴式住居があり、その名残で芝棟が残っているのではないか?と推測されているとのこと。歴史をさかのぼった民家の写真と共にご説明いただきました。茅葺がどんどん減っていっていることを残念がっておられ、私も同感です。

「緑化」をテーマにして、コルビュジェの話、日本で現存する一番古い屋上緑化の下関の秋田商会など歴史をたどって国内外の事例が紹介されたあと、自邸のタンポポハウス、続くニラハウス、ツバキ城、モザイクタイルミュージアム、ラコリーナ近江八幡など、緑化建築の名作を失敗談も含めながらご紹介いただきました。「建築と緑を美的に調和させたい」という先生の執念がこのデザインを生み出しているのだとおもいました。藤森先生の優しいお人柄がそのまま伝わって、和やかで楽しい時間でした。

藤森先生は建築緑化をテーマにしたご講演は初めてだそうで、この講演会の為に、写真を1枚1枚選んでくださったとのこと。本当にありがたく思います。

最後に、会員の相馬美津子さんにより「草屋根の会の提言発表」を行い、みんなで記念写真をとって、和やかな雰囲気の中、無事に閉会しました。

藤森先生、コロナ禍の中、わざわざ神戸まで駆けつけてくださり、本当にありがとうございました!

会場とオンラインにてご参加いただきました300人ほどの方々、ご参加ありがとうございました!

そして、当日の手伝いを快く申し出てくださった約30名の参加者の方々、朝早くからお手伝いいただき、どうもありがとうございました!

1年以上前からこの日のために仕事のあとや休日に手弁当で準備を進めてくれたチームの皆様、無事に終わってほっとしましたね。楽しかったです。お疲れさまでした♡

草屋根の会 代表 前田由利

Posted by maeda | コメント: 0

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